
「この作品でこの夏が始まると思います」――TVアニメ『光が死んだ夏』こだわりの映像や音響、方言指導に注目! 第1話の感想やアフレコ裏話が明かされた第1話プレミアム先行上映会レポート
『このマンガがすごい!』2023(宝島社刊)のオトコ編第1位にランクインした、モクモクれん先生による話題作『光が死んだ夏』(通称:「ひかなつ」)。同作のTVアニメが2025年7月5日(土)より日本テレビにて順次全国放送となります。
放送に先駆けて、2025年6月29日(日) TOHOシネマズ新宿にて「TVアニメ『光が死んだ夏』第1話プレミアム先行上映会」が開催。辻中佳紀役の小林千晃さん、ヒカル役の梅田修一朗さん、田中役の小林親弘さん、竹下良平監督が登壇し、第1話の感想やアフレコ裏話など、作品の魅力をたっぷりと語りました。
本稿では、TVアニメ『光が死んだ夏』第1話プレミアム先行上映会の模様をお届けします!
「この作品でこの夏が始まると思います」
大きな拍手のなか小林千晃さん、梅田修一朗さん、小林親弘さん、竹下良平監督が登壇。小林(千)さんが作中にも登場する猫(メンチ兄貴)のぬいぐるみを片手に「ニャ~」と挨拶。それに続けて、小林(親)さんも胸ポケットから、自身の演じる田中の相棒であるハムスターのぬいぐるみを取り出しアピールするという、まるで二段構えのコントのような流れに会場が笑いに包まれるという、和やかな雰囲気でイベントがスタート。
早速、第1話の感想を尋ねられると、小林(千)さんは「村のじめっとした夏の雰囲気がとても伝わってくる映像美でした」、梅田さん「すごく綺麗な映像と、空気感を作っている音楽や演出、全部が『光が死んだ夏』を彩っていたなと思います。この作品でこの夏が始まると思います」、小林(親)さん「(音楽も相まって)漫画で読んでいた時と同じようなゾクゾク感を感じました」とコメント。
作中ではBGMも最小限に抑えられており、キャストの声がクリアに聴こえるような音作りが印象的だという話題も上がるなか、第1話で特にこだわったポイントや見どころについて竹下監督は「音もですが、原作の魅力を全部詰め込みたいと思っていました」と述べ、細かい設定などを先生からヒアリングした上で制作にあたったと明かします。
キャラクター紹介では自身が演じるキャラクターについて、小林(千)さんはよしきの家庭環境の不安定さに触れつつ、「かつて親友だったナニカ(ヒカル)に対しどう接して生きていくのか、がとても興味深い人物」とコメント。
また、「昆虫が好き」という設定から、生命に対して興味・関心があるので、生物学的な観点からナニカを見ている節もあるのかもしれないと語りました。見た目も声も全く一緒なのに本物ではないという存在に対して、本物の定義とはなにか、という部分は竹下監督も同様の考えを持っていたようで「原作を読んでいて、そういった部分がテーマなのかなと思っていましたね」と、作品のテーマ性に触れる場面も。
続く、梅田さんは「(ヒカルは)この作品のキーになるキャラクター」と話した上で、“人の入れ物を得たナニカ”という部分に注目しつつお芝居に反映していったと明かしました。
そして、小林(親)さん演じる田中は第1話の時点では謎が多いキャラクターということもあり、第1話の振り返りとして小林(親)さんは「今のところどのように(よしきたちの住む村に)結びついていくのか、楽しみにしていてほしいです!」と一言。あまりネタバレが言えない状況ということもあり、今後の活躍をお楽しみに、とコメントし会場の期待を煽ります。
続いて、よしきとヒカルの印象を尋ねられた竹下監督。よしきについては「暗いけれど、(家庭環境が複雑という)自分の問題に向き合っている」、ヒカルは「生まれたばかりの純粋な子。よしきが大好き」とそれぞれのキャラクターに言及しました。